上質の笑い昔、まだ私が今の仕事をするよりももっと以前ですから11~13年前かもしれません。ある週刊誌にダウンタウンの松本人志がコラムを書いていました。 それを読んでうなった覚えがあります。 (そのコラムはその後で本になったようなので読まれた人もいるかもしれませんね) 内容はうろ覚えですが 「本当に質の良い笑いを求めていくと、その笑いが理解できる人は限られてくる。お客さんの8割9割を笑わそうと思ったら、それは質の良さとは違ってくる。みんなが笑えるがいい笑いじゃない。芸人は笑わせることが商売だから8割9割を狙う。でもそれは質のいい笑いを狙っていくのとは違うんだ」 こんな感じの話でしたね。 松本人志はメディアの人間ですから、8割9割の笑いが必要です。 だから、これを読んで 「じゃぁ、質の良さよりもお客さんに合わせた商売を」 と考えると、それは間違いではないですが、間違いやすいともいえます。 お客さんに合わせる事は常に大事です。 でも、それはお客さんに迎合するという意味ではないと思います。 お客さんに迎合したらお金は儲かるかもしれませんが、それで長続きするかどうかは分かりませんね。 私達は10年20年と商売をし続けて行くわけですから、「今だけよければそれでいい」という考えで行くと、先がなくなります。 今と将来の辻褄を合わせる必要が出てきます。 そうやって書くと難しく感じますが、そうでもないです。 要するに8割9割の笑いを捨てるだけです。 我々は中小零細企業ですからね。 何百万人のお客さんも、何百億の売り上げもいらないんです。 8割9割ではなく、1割2割でいい。 それで食えるぐらいの売上は充分立ちます。 8割を捨てても2割のお客さんとイーブンな関係が作れるなら、そこに商売の喜びと楽しみがあります。 お客さんと商売人は、人として対等であっていい。 その上で本当に付き合いたい人とだけ付き合う。 100人の人がいて、100人全員と友達になることは出来ません。 80人の人と軽い知り合いになることは出来ます。 でも、本当に付き合いたい友人は100人いても4.5人かもしれません。 でも、それで充分なんですよね。 プライベートの人間関係と商売のお客さんの関係作り。 実は一緒なんだけどな、と思っているのです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 追記。 器用な人は80人の知り合いを作りながら4,5人の友人を作っていきます。 器用な商売人も80人の軽い関係のお客さんを作りながら4.5人の濃い関係のお客さんを作ります。 でも、みんながみんなそんな器用さは持っていませんからね。 4.5人の濃い関係のお客さんを作るためにあれこれやっていたらそれ以上のお客さんとの関係が生まれていた。 私の場合はこうでした。 みなさんはどうですか? この辺り、人との関係作りにはその人なりのパターンがある。 そのパターンにそってお客さんとの関係作りをしたほうがいい、とも考えているんですよ。 |